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謙虚にめでたい昼の酒設計に

2011.12.03

一年以上を要した低層マンションがようやく着工することになり、六月十日、大安の日に地鎮祭が行なわれた。この建物は住都公団の「民賃制度」を利用して建てられる。「民賃トが何の略称なのか正確には知らない、が、「民間賃貸住宅建設融資」というようなことだろう。これは自分の敷地に賃貸マンションを建てようとする場合に、公団住宅の仕様にしたがい、事業計画書を提出して採算がとれると判定されれば、建設資金の全額の低利融資が受けられる制度である。

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設計報酬まで含めて融資され、建築主は自己資金ゼロでマンションを建てることができるのだから、都心の小規模敷地の高度利用のためにはよい制度だと思う。しかしそれだけに手続きが厄介だし、設計者も公団の細かい指示にしたがわなければならない。公団関連の仕事が私にとって初めてのせいもあって、設計に予想以上の歳月を要し、それだけに地鎮祭の日のめでたさもひとしおであった。この制度では工事中は公団が建築主となり、完成した建物が融資と引き換えに土地の持ち主(本来の建築主)に譲渡される。となると、建築主の公団は公務員に準じる立場なので、政教分離の原則により、神事である地鎮祭には関われない。しかし、これをやらないとやっぱり落ち着かないので、公団にお伺いを立てたら「そちらでやられるのはご自由」とのことなので、建築主の賛同も得て地鎮祭をやることにしたのだ。