バブル経済による土地の価格高騰で不公平感が高まる最中、国会で次のような発言が拍手喝采を浴びていました。私は与野党か土地基本法についておおむね合意しているということを聞いて非常にうれしく思うのですが、土地は決して商品ではないよ、商品として扱わせないよ、これは国民のものだよ。国民のものなんだからという基本をこの基本法を制定する機会に政治家がしっかり把握して、国民に安心してもらう制度をつくりたい、こう思います。これは自由民主党ハト派を代表する故鯨岡兵輔代議士の「土地問題などに関する特別委員会」での発言です。その当時(1988から89年にかけ、3夜連続のシリーズ『NHK特集』「世界のなかの日本土地は誰の物か」の放送などで、土地が業者の間で次々に転売され、そのたびに価格が上がっていく「土地ころがし」や、まとまったビル用地を手に入れるために隣地を強引に高値で買う「地上げ」の横行が、社会問題として取り上げられました。異常な地価の高騰に対して国民感情が高ぶり、このままでは一生、土地を持てなくなるという恐怖感が蔓延していきました。その結果が住宅経済データ、「土地基本法」に示された理念に従った、金融・財政その他あらゆる政策を動員してのバブル退治と、土地を商品として扱っている張本人の「不動産屋」に対する締め上げでした。
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